いつも弊社のホームページをご覧いただきありがとうございます。Smacie代表の井上です。Smacieでは、本日7/25より、「エンタープライズセールス特化のエージェントサービス」を開始することとなりました。その背景、理由、今後について記載しておりぜひご覧いただけますと幸いです。
エンタープライズセールスとは
いわゆる大企業向けにセールス活動を行うセールス担当のことを指します。
外資系ではアカウントエグゼクティブ、アカウントマネージャーなどとも呼ばれたりしますが、大企業特有の複雑な課題や意思決定プロセスの理解、人間関係構築を行なったうえで、自社製品サービスを提案し、購入に繋げるセールスの中でも最も難易度の高いポジション(専門職)です。
大企業向けにしっかりとした価値提供を行うことができれば、自社の大きな売上に繋がり、その企業にとって大きく成長ができる(かつ収益が安定する)という意味でエンプラセールスは今どのIT企業でももっとも必要とされています。
なぜエンタープライズ特化のエージェントなのか
Smacieでは、以前よりITセールス特化のエージェントを運営してきましたが、その中でも特にニーズの高いエンタープライズセールスに特化したエージェントサービスを開始するに至りました。理由としては大きく3つあります。
1. AI時代におけるセールスの役割
ここ数年AIの進展が凄まじく、どの業界、職種でもAIが人の仕事を補完する、もしくは代替するようになってきました。セールス領域でも例外ではなく、既に今後のAIへのリプレイスを見込みセールスポジションのレイオフも進めている外資IT企業もあるほどです。
単に電話やメールを行う、製品サービス紹介をする、聞かれたことに答える、簡易的な課題ヒアリングや提案をする、といったAIでもできるセールスの仕事はリプレイスされていくはずですが、特に大企業の経営・業務課題や他部門・部署などが絡み合う複雑な課題を深くヒアリングした上で、最適な提案を行うセールスやそういった大企業の上層部の方々と深く信頼関係を築く、人間関係構築スキルなどは依然AIに代替されないセールス(ひと)の価値発生領域だと考えています。
今後は、そのようなエンタープライズセールスができる人材がこのAI時代に求められるようになると考えています。
2. エンタープライズセールスの採用ニーズの高まり(企業側)
現在、ITセールス特化のエージェント業を行なっていると、各採用企業からエンタープライズセールスの採用に苦戦しているという声をどの企業様からも共通していただきます。
①市場にそもそもエンタープライズセールスができる優秀な人材が限られている、②選考プロセスに乗ったとしても選考でお見送りとなってしまう、③内定を出したとしても他社に取られる、の3つの理由が主に聞く理由です。
それぞれ個別に戦略立てて取り組んでいくことが必要となってきますが、Smacieとしては過去の採用ノウハウやナレッジをもとにITセールスの中でも特にエンタープライズセールス特化のサービスを専門的に立ち上げることでこのような企業様の採用ニーズを満たすことに貢献できるのではと考えています。
3. エンタープライズセールスの情報格差(候補者側)
エンタープライズセールスといっても、多岐に渡ります。
民間 or 公共向け、各業界特化、従業員規模、商材単価、などに応じ各企業によってエンタープライズセールスの定義や役割は全く異なり、そこで働くエンプラセールスのスキル能力、経験値も異なってきます。しかし、同じエンプラセールスということで十分な情報がないまま別企業のエンプラセールスへ転職した際にミスマッチを起こしてしまうというケースも起こりえます。
私が調べる限りエンタープライズセールス特化の専門的なエージェントはなく、候補者側からするとどこにリアルな企業情報があるかわからなかったり、果たしてその会社が自分に合うエンプラセールスのポジションなのか確信を持てなかったりするのではと思います。
エンタープライズセールス特化のサービスを展開することで、候補者の皆様にとってそうした情報格差をできるだけなくしていただくことに貢献できるのではと考えています。
今後の展望
今後の展望に関しては、下記3つの観点で整理してみたいと思います。
1. 対市場
そもそも、エンプラセールス人材が市場に少ないと言われています。
まずはエンプラセールス人材をいかに増やすか、というのはもっとも優先順位が高いような気がします。そうでないと、現在のように数少ない優秀な人材の奪い合いになってしまうためです。
厚労省の最新のデータではITセールスは58万人でした。過去に私がいた職場経験からしてエンプラセールスとして活躍する人の割合が、全体の10%もいなかったのではという感覚です。そうすると国内で6万人もいない計算になります。(日本のB to B企業数は約100万社で、1社に1名もエンプラセールスがいない状況。)
エンプラセールスができる人の数をもっと増やす、そして、そうしたエンプラセールスの方々の適材適所のご支援を行うことで企業の売上利益拡大につながり、日本全体の経済発展にも貢献できるのではと考えています。
2. 対採用企業
上記「2.」で触れていたように、現状企業がエンプラセールスの採用に苦戦している理由としては、下記3つが挙げられます。
①市場にそもそもエンタープライズセールスができる優秀な人材が限られている
②選考プロセスに乗ったとしても選考でお見送りとなってしまう
③内定を出したとしても他社に取られる
①に関しては、エンプラセールスができる人材を増やす、できる人材を見つける。
②に関しては、もともとミスマッチの候補者だった可能性もありますが、選考プロセス中のフォロー(企業、候補者向け)を徹底的に行い、選考がスムーズに進むようにエージェントとしてご支援を行う。
例えば、選考プロセスの中で「お客様のアポイントを取得」、「商談時の課題ヒアリング」、「デモ含む提案」、「アカウントプランを作成し社内メンバーを巻き込む」といったようなロープレ面接やプレゼン面接を設けていらっしゃる企業様もあり、そういった事前準備をエージェント側で候補者様と密に行うことも必須になってきます。
弊社の過去選考データとして、候補者様と密に事前準備をさせていただいた場合の上記面接の通過率は約90%、しなかった場合の通過率は約25%という結果でした。しっかりとした事前準備が、特にロープレ面接やプレゼン面接のようなハードルの高い面接をクリアするには大変重要になってくる事が分かります。
③に関しては、エージェントとして同一候補者様に対して数多くの求人紹介を行い、あえて競合が増えるようなスタンスを取らない。などを行うことで採用企業の採用成功につながり、エージェントに対しても信頼を持っていただけるのではと考えています。
3. 対候補者
この人手不足の時代においては、エージェントとして対候補者様向けの取り組みがもっとも重要になってきます。エンプラセールスができる人の数をもっと増やす。そして、そうしたエンプラセールスの方々の適材適所のご支援を行う。そのために普段からエンプラセールスの方々と(潜在層含め)関係構築を行ない続けられるかが、今回のサービスには不可欠です。
3年ほど前にITセールス特化のエージェントをはじめて以来、候補者ファーストというスタンスを貫いていており、今後もこの姿勢は大切にしながら候補者様と向き合っていきたいと考えています。
以上から、Smacieでは、エンタープライズセールス特化のエージェントサービスを開始することになりましたが、ぜひ引き続き採用企業様、候補者様ともに弊社へご相談いただければ嬉しく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
井上 智弘